明治神宮の森
1912年、明治天皇崩御後、陵墓は京都伏見
に設けられましたが、東京にも祀る神社が
建設されることになりました。それが
明治神宮です。
そして、神宮の鎮守の森を担当したのが、
東京帝国大学の本多静六教授です。ここで
彼が理想の神社林としてモデルにしたのが、大阪の仁徳天皇陵の墳丘の森です。
堀の内部は照葉樹が生い繁った原生状態で
人の手を煩わせることなく更新を重ねて
森を維持してる様です。これには維持管理費
をかけないという理由もあったそうです。
とはいえ、最初から照葉樹の苗木ばかりを
植えたわけではなく、既存の高木を取り込
んで、その間に背の低いヒノキ、サクラ、
スギ、モミなどの針葉樹。さらにカシ、
シイ、クスなどの常緑広葉樹。そして、
矮小な灌木類の苗を植栽したそうです。
100年経った現在、当初の高木だったマツ類
は姿を消していて、第二世代のヒノキ、スギなどの針葉樹も衰退してわずかに存在する
だけで、カシ、シイ、クスなどの第三世代の
常緑の照葉樹が巨大に生長して優占している
様です。
100年前に計算したとおりの原生状態の
森が再現できた様です。
写真は、自宅近くの日本武尊(ヤマトタケル
ノミコト)御陵です。この辺りで7番目に
大きい古墳です。
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