分水嶺と水争い

『分水嶺』は正式には『分水界』といい、
水の分かれる境界のことです。
降った雨が左右のどちらに流れるか。

河内(大阪府)と大和(奈良県)の国境に
そびえる金剛山。その金剛山を水源とする
水越川は、河内と大和の両地域を流れて
います。ただし、同一の河川ではない
らしいです。水源が同じというだけで、
全く別方向に流れて行く川です。

この川を巡って、江戸時代には度々
水争いが起きてます。金剛山地は、
両国の分水嶺をなしています。
川の流れを自然に任せていたらなら、
水越川の水はすべて、河内側に流れて
いたはずでした。

ところが、人工的な導水路をつくり、
分水嶺を越えて大和側に引き落としたので、こちらも水越川と呼ばれてます。

大和は古くから開けた地であり、水の需要
も高かった。なので、地勢上では河内の
ほうへ行くはずの水が、人工的に大和側に
行くようにしたのです。しかし、河内の開拓が進むにつれて、遂に、元禄時代になって
河内側が強硬手段に出て、大和への導水路を破壊したそうです。

この事件は、奉行所の裁定を仰ぐことに
なり、結局、大和側に先取特権がある
として、大和側の勝利で決着したそうです。

現在の地図を見ると、金剛山の山頂は
奈良県側にあり、水争いに勝った大和側の
引いた境界線だそうです。

髙橋ファーム

農薬、化学肥料、除草剤、不使用のお野菜を栽培、販売させてもらってます。 日常の畑作業をご報告させていただきます。たまには、脱線した話題も…。 【注】 アメブロからこちらに引っ越してきました。一部の過去の記事もアップさせてもらってます。 その他の記事(アメブロ時代)にご興味のある方は『過去の記事一覧』へとおすすみください。

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